就活迷走系女子大生のブログ

都内の大学4年生。日々感じたこと、考えたこと。

炎上中の独CMを見て考えたこと

数日前からドイツ企業ホルンバッハがネットで公開したCMが話題になっている。
「春の匂い」が染み込んだ白人男性の下着や服をアジア人女性が自動販売機で購入して春を体感するという設定なのだが…春の匂いはもっと違う表現の仕方があったはずだ。まあきっとそこをユーモアとして捉えて欲しかったのだろうが。個人的に1番問題だと思うのは炎上したことに対する企業側の対応だと思う。差別されたと感じた人がいるのだから釈明する前にまず謝罪すべきではないだろうか。

製作側によると元々このCMは、日本で中年の男性が若い女性の下着などを自動販売機で買っているという話をベースにしているらしい。しかし、そもそもそんな自販機を日本で実際見たこと、または使ったことがある日本人はどのくらいいるのだろう。私は少なくとも見たことも使ったこともない。

こういった海外の人から見た日本と日本人から見た日本のギャップは海外にいた時に度々感じることがあった。日本のコレ好きだよ〜と見せられるものが日本ではまったく知られていないものだったり、日本のものではないものがthe日本として扱われていたり。
こういう実物とイメージのギャップはインターネットの発達によってますます加速していると思う。インターネットは極端な話が広まりやすい場であるからだ。
どんな人間でも多少なりと承認欲求があって、SNSとかネットはそれを満たす格好の場所として機能している。となると、そういう場では面白い情報や他の人が知らない情報を持っていると人としての価値が上がる。なんのひねりもない、みんなが考えているようなことを言うことは好まれないのだ。だからこうやって、極端な日本カルチャーの一例である下着の自動販売機の話は海外へと広まっていき、他にも私たちの知らないところで極端な話が一人歩きして行くのだろう。

海外に行ってから日本のいいところにもたくさん気付かされた。もっと「ありのままの日本」が海外でも広まっていってほしいと思うが、おもてなしの心や日本の文化や日本人ならではの考え方といった形として存在しないものが海を越えていくのはそこまで容易いことではないということなのかもしれない。「クールでハイテクでクレイジーな日本」とはまた違う日本の側面を見せていくべき時なのかもしれない。